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50年後の人口減より怖い日本の10年後

厚生労働省の国立社会保障人口問題研究所が「日本人口 50年後に3割減」と発表し、話題になっています。

 

ですが、「50年後」と言われてもピンとこない人も多いのではないでしょうか?

 

 私たちの生活を考えると、10年後、20年後の家計から考えた方がわかりやすいと思います。

 

2040年頃には高齢者人数がピークを迎え、約4,000万人となります。

 1.6人で高齢者一人を支える計算ですが、当然支え切れるわけもなく、今のままでは社会保障制度は崩壊を迎えますが、私たちの負担も限界で社会保険料も簡単には上げられなくなっていきます。

 ですから、それまでに65歳以上とされる高齢者の定義は変わっているでしょうし、消費税もそれまでに上がるはずです。

 

 怖いのは、若い人の海外流出です。

 今は小学生でも英語を学習する時代です。日本で働く意義をみつけられない若い人は賃金や預金金利の高い海外に住み、働くことを選ぶでしょう。

 観光に来る外国人は増えるかもしれませんが、賃金の低い日本で働く外国人が果たして増えるかも疑問です。

 

 企業の後継者問題もかねてから不安視されていましたが、後継者がいないと当然企業の存続も危ぶまれます。人が減ると会社も減っていきます。

 

 

 10年以内に起こること。

 2025年問題と言われている団塊世代のすべての人達が後期高齢者になるのはもうすぐ。

 そして、その後期高齢者も80歳を過ぎれば、入院・介護の割合は急上昇します。

 医療・介護分野の人手不足も年々深刻化しますので、入院や施設への入居も難しくなっていきます。

 以前は「病院では死にたくないな。家で死にたいよ。」と言っていた老人も、

これからは「入院したくても入院できない。家で死ぬしかない。」と言う老人が増えてくるでしょう。

 

 また、お金の面でも大変になります。

 医療・介護で必要とされる予算は増えていきますから、先ほども言いましたように消費税増税は間近でしょう。

 ですが、その前に国債等の国の借金も大きな問題です。

 

 予算は今でも税収では足りず、国債等の発行に頼っており、買い入れの多くを日本銀行が賄っています。

 「いつまで日本銀行のお世話になれるのか?」も大きな課題で、日銀が国債買い入れ量をセーブしてくると、予算も組みにくくなりますし、住宅ローンを始めとする金利も当然上がってきます。

 10年後には団塊ジュニアもすでに60代。

 非正規を経験し、年金不足に悩む団塊ジュニアの老後の問題も表面化してくる頃です。

 消費税の増税の前に財政の問題はかなり深刻化し、円安やインフレが進み、財産税など大きな増税が決定しないとも限りません。

 

 

50年後の人口減少も重要ですが、これから10年以内に起こる問題の方を直視していかないといけないのではないか、と考えています。

 

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